友人サイト WordPress.com へ引っ越し

darma2018

「Wordpress.com」「引っ越し」で検索すると、
ヒットするのはWordpress.comからWordpress.orgへの引っ越しばかりである。
ほとんどの人はWordpressを.comの無料版で始め、
サイト規模が大きくなったり、飽き足らなくなったりした場合、
この方向で進むのだろう。

WordPress.com有料版へアップグレードするのではなく、どうせ金を払うのならサーバーを借りて、より自由度の高いWordpressを自分でインストールする、という道である。

今回、この逆を行った。

私の場合、いくつかのサイトをMovable Typeのサーバーインストールで始め、そこからWordpressサーバー版で何度かサーバー引っ越しを繰り返してきた。そのなかのひとつ、ある友人サイト(管理者4名ほどの共有ブログ×2、個人ブログ×4のマルチサイト)が、動きが無くなり、管理も大変で、サイトを閉じる話が浮上している、と聞いた。それで閉じるよりはと、WP.comへのダウンサイジングをおすすめしたのである。

おススメした手前、というよりも、MTでの開始もWP移設も、サーバー引っ越しも、全て私が先導してやってきたので、自明の最終ステージ業務なのだと思い、年末ではあったが作業を行った。

このサイト、実は私が管理運営から離脱した後、更新を怠った一瞬のすきにハッキングされてしまったことがあった。そのときから、このサイト(の面々)にはサーバーで自己責任で管理していくより、Wordpress.com もしくはMovabletype.netなどのお任せブログサイトが良いだろうと思っていた。

ハッキングのあと、セキュリティーの信頼性とDBバックアップ機能から、WPに特化したWP-xサーバーに引っ越したのだが、いずれこの時が来るのではないか、とも思っていた。なので、ついにきたか、という感じである。

作業はエキスポート⇒インポートで簡単であった。ただし、サーバーインストール版よりWp.com(特に無料版)は機能的な制約があり、あきらめなければいけないこともいくつかあった。

まず独自ドメインでの運用。支払業務からも解放されたい、というのでこれはあきらめざるを得ないのだが、もし利用し続けたい場合はさらに各ブログ400円のプランにしなければならず、6つのブログがあるので、現行月1,000円のサーバー代が、月2,400円と倍増してしまう。

それでもWPやプラグインの更新やセキュリティーリスクからは解放されるので、各自400円払うという選択もありだとは思う。が、記事更新もほとんど止まったサイトに金を払う気持ちになるかどうか。つまり自分のサイトであるという愛着や責任感があるのかどうか。しかも400円プランのメリットはほぼ独自ドメインだけ。そして独自ドメインの管理は、やはり誰かがしなければいけない。それを買って出るほどマルチサイト全体に対する愛着と責任感のある者がいるかどうか。

それはさておき、無料プランで一番痛いのは、プラグインをインストールできないこと。この友人サイトは小説サイトで、外部にHTMLで編集したファイルを置いている。サイト立ち上げの当初、過去の作品の一部をHTML化していた。SEをやっている人の、HTMLファイルであればどこへでも持って行けるし、保管にも良い、という強いおすすめがあったからである。某サイトにアップしていた作品のHTML化は、彼女がマクロを作成してくれ、それを走らせてやった。

これはこれで正しいのだが、問題はMTでもWPでも、常にHTMLファイルへのリンクを貼った目次(index)ページが必要になること。やりようはあるのだが、手作業が生じることと、今回のようにサーバーから離脱する場合はHTMLファイルの置き場所に困ることになる(WP.comにアップできるのは画像と動画ファイルだけ)。

しょうがない、無料サーバーを借りた。リンクはプラグインSearchRegexで置換した。このように、プラグインを利用する作業はWP.comでは出来ないので、引っ越し前にすべてやっておく必要がある。自サイト内の絶対パスのリンクなども置換しておくべし。一部これを失念したため、WP.comでの手作業が増えて難儀であった。

もう一度旧WPサイトで置換しなおそうかと思った。のだが、一度WP.conサイトにエクスポートインポートしてしまうと、サイトを真っさらな状態に戻すには、WP.comに依頼するか、手作業で記事コンテンツやメディアやカテゴリーやタグを全て削除しなければいけない。

これがけっこうな手間。で、一気にやろうとするとエラーになる。記事やメディアファイルが多い場合は、WP.comに頼むほうがよさそうだ。が、今回やりとりのタイムロスを待てなかったので、該当ページのHTMLコードをメモ帳で置換してコピペ差し替え、と言う泥臭い方法でやってしまった。

もうひとつ、これもこのサイトが小説サイトであるという性格上必須のプラグインがある。私が運営しているほとんどのサイトでも使っているお気に入りプラグイン、List category posts。

小説サイトであるからして、各小説はカテゴリーで分けられている。WPはカテゴリーアーカイブが日付の新しい順に並ぶ。が、小説は古い投稿から読み進める。投稿日の古い順に並ぶようにしたい。Wordpressではテーマのphpファイルを修正するかプラグインで調整できる。

友人サイトでは、このカテゴリーアーカイブページの替わりに、小説の目次ページとして固定ページを作成し、List category postsのショートコードでカテゴリ別記事タイトルを古い順に取得するよう設定していた。これであれば目次ページを作成する手間だけで、以後、HTMLファイルのようなリンク手作業は不要。サイドバーへの表示順もメニューを使えば並び替えも可能だし。

これができなくなるのだ。WPで投稿した作品に関しては、古い順並びはあきらめてもらい、サイドバーの作品リストにはカテゴリーによるタイトル取得とHTML投稿用の固定ページタイトルが二つに分かれて並ぶことになった。

もちろん、手作業でやれば可能である。でも、もし今後新規作品を投稿するとして、いちいち投稿の度に手作業でリンクを貼る手間をかけるか。かけないで済むならその方が良いであろう、という判断である(体裁を整えたいという情熱があるのなら、この際だからご本人にやっていただきたい、ということもあるが)。

最後に残念なのは、無料版ではCSSをまったく変更できないこと。なのでテーマ選びがそれだけ重要になる。無料版では選べるテーマはそれほど多くないのだが、それでもいちいちプレビューして合致したテーマを選ぶのに時間がかかった。良さそうだな、と思うと有料だったりして。ブログが一つで、気に入ったデザインレイアウトで運営したい場合は、有料版を検討してもよいとは思う。が、友人サイトではそこまでする必要はないだろう。

最後に管理画面について。Wordpress.comのアカウントでログインする管理画面から、参加サイトのすべてにアクセスできる。友人サイトは複数ブログサイトを複数人で管理するので、サイトを切り替えながら作業できるのは便利だし、ブックマークも一つで済む。

ただし、最初にアカウントを作る際、ユーザー名と(当たり前だが)サイトドメイン(Wordpress.comのサブドメイン)は一意のものでなければいけない。メールアドレスも既に使われたものはアウト。メルアドだけは後から変更は可能だが、ユーザー名とサブドメインは変えられない。

この管理画面、二種類あるのが少し紛らわしい。ログインURL も別である。普通のwordpressの管理画面用のレイアウト、つまり左に(デフォルトでは)黒のサイドバー、ここにすべてのメニューが並ぶレイアウトと、Jetpack風のレイアウトの管理画面である。できることは同じでも、後者でカスタマイズ用の項目を探すのに少し戸惑った。

また、Jetpackタイプの管理画面では、ウィジェットやメニューがテーマのカスタマイザーからしか触れない。いつもの画面でもカスタマイザーで同様にできるようになっているが、どうもなじまないできたので、これまでのように作業したいと思ってしまった。いや、管理画面を切り替えて(サイド下に切り替えリンクあり)作業すれば良いんだけどね。

あと、WP管理画面で投稿記事を一気に削除(Jetpackタイプではまとめて削除ができない)しようとするとエラーになったり、いきなり重くなってフリーズしたり。そもそも無料版はライトユーザー向け、ということなのだろうか。容量3GBのうちどれだけ利用しているのかは、よくわからず。

Jetpack管理画面は、記事投稿するだけの人にはおすすめかも。カスタマイズが終わったらこちらで書くほうが(慣れてしまえば)楽なような気もする。

今年は年が明けてすぐ近所の神社とお寺に初もうでを済ませたこともあり、何もしない元日である。WPで年が終わり、そのことの記事で新年が始まるたという、まあこれもめでたいことではあるか。

 

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