秘密保護法案 民間人もフリージャナリストも処罰の対象

各党から修正案も出され、国会審議が大詰めを迎えている『秘密保護法案』、
ジャーナリストの権限は(ある程度)保障されるとしても、
フリージャーナリストはどうなのか。
そして、ブログなどで時事問題に言及するブロガーは ?
いずれも処罰の対象になることが明らかにされた。
知る権利と報道の自由、そして表現の自由は三位一体。
国(の情報)に対する主権はあくまで国民にあるということと併せて、
民主国家の国民には当然の権利が、脅かされようとしている。

★ブロガー処罰 政府否定せず 14日の衆院国家安全保障特別委員会 赤旗11/15

ブログ(簡易ホームページ)で時事評論などをする人(ブロガー)が「秘密保護法案」の対象となり処罰される可能性について、内閣官房の鈴木良之審議官は14日の衆院国家安全保障特別委員会で「個別具体的な状況での判断が必要で一義的に応えることは困難だ」と述べ、否定しませんでした。公明・国重徹氏への答弁。
鈴木審議官は「ブログが不特定多数の人が閲覧でき、客観的事実を事実として知らせることを内容とし、ブログに(記事を)掲載している者が継続的に行っているような場合には(秘密保護法案の)『出版または報道の義務に従事する者』に該当する場合がある」と述べました。
行政機関が特定のブロガーを「出版または報道の業務に従事する者」に該当しないと判断した場合は、処罰対象となることが明らかになりました。

★一般国民も処罰対象 秘密保護法案で政府認める (赤旗 11/15)

 岡田広内閣府副大臣は14日の衆院国家安全保障特別委員会で、「(秘密を扱う)公務員等以外の者についても、秘密保護法案の処罰対象となる」と述べ、同法案によって一般国民も広く処罰対象となる可能性を認めました。

 岡田氏の答弁は、違法行為だけでなく、公務員の「管理を害する行為」で秘密を知った場合や「共謀、教唆(そそのかし)、扇動(あおり)」で秘密を 知ろうとした場合でも一般国民が処罰されることを認めたものです。岡田氏は「(処罰には)秘密であることを知って行為を行う必要がある」とも述べ、秘密情 報と知った上での行為が処罰の条件との考えを示しました。

 しかし、国民からはそもそも何が秘密なのか分からず、当局も当事者が何をどこまで知って秘密を得たかは捜査しない限り分かりません。処罰の有無にかかわらず、当局の恣意(しい)的判断による捜査などでも一般国民の人権が侵害されます。

 森雅子担当相は11日の同委員会で、「一般人が秘密と知らずに接したり、知ろうとしたとしても一切処罰対象にならない」と答えていました。国民を広く処罰対象とする法案の基本的な仕組みについて何ら触れない虚偽答弁ともいえる不正確なものです。

共産党はかつて「治安維持法」で相当弾圧されたから過敏なのだ、
と言うだろうか ?
だが、森雅子担当相の答弁は後に翻されたこともあるし、
そもそも、前言撤回は自民党(だけじゃないけど)の得意技だ。
自分は関係ないだろうと思っていた民間人も、当事者になり得る。
そして大手マスコミの政府垂れ流し報道の間隙をついて、
私たちに隠された情報を届けれくれるフリージャナリストは、
大きな足かせをはめられることになる。
そもそも、国が「出版または報道の業務に従事する者」と認めた者だけが
ものを言うことができる国を、民主主義国家と呼べるだろうか。

安倍政権は修正案でお茶を濁して逃げ切る算段をしているだろうけれど、
自民党の内部からも批判と危惧の声が上がっている。

★野中元官房長官 古賀元自民幹事長 秘密保護法案を批判 (赤旗 11/18)

野中広務元官房長官と自民党の古賀誠元幹事長は17日放送のTBS系番組「時事放談」で、安倍内閣が提出し、臨時国会で審議されている「秘密保護法案」を厳しく批判しました。

 自民党元幹事長の野中氏は戦前の国家総動員法なども例にあげながら「どうして今、この法律(秘密保護法)がいるのか、私はそれがわからない。戦争の足音が聞こえてくる」「この法律は恐ろしい方向へ進んでいく危険な感じがして仕方がない」「善良な人たちが罰せられることにいきかねない」と批判しまし た。

 自民党岸田派(宏池会)名誉会長の古賀氏は「いたずらに国民に不安を与える法律であることは間違いない」「次の通常国会で重要法案が山積しているから今国会で成立させるというのは乱暴だ」と強調しました。

この法案、もし法制化されるとしても、
きっちりと拡大解釈を規制し、あいまいさを払しょくし、
暴走に対する歯止めを厳しくかけたうえで、さらに
知る権利と報道・表現の自由を民間人にまでしっかりと保障したうえでないと、
とんでもないことになりそうだ。だが、野中さんが言うように、
「どうして今、この法律(秘密保護法)がいるのか」?
これだけの反対を押して強硬に押し進めようとする意図はどこにあるのか ??

時事問題では有名なブログ、カレイドスコープの今日の記事も、この件だった。
秘密保護法-ブロガーも処罰対象になることが明らかに

【参考サイト・記事】
日本版NSC 盗聴とウソで戦争させるのか(赤旗 11/6)
安倍政権は危険な火遊びをしていないか (Videonews.com 11/16)
・政府はこの穴だらけの秘密保護法案を本気で可決する気なのか (同 11/16)
日本人は知る権利を行使してきたといえるのか/西山太吉・元毎日新聞記者講演

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