「国民がそう望んだから」という言葉を、私たちはこの国の政治家から聞けるのだろうか ?

秘密保護法から案がとれ、13日に公布された。
石破さんの「報道は抑制されるべきである」発言が、
一旦の撤回をはさんで自制要求となった報道もこの日だった。
それで思ったことを書きかけたまま、二週間がたってしまった。
今日、安倍首相は靖国神社に参拝したとニュース。

秘密保護法が成立してしまったことについて、
絶望感や無力感がないかといえばそれはある。
けれども、思ったほどではなかった。
何故ならば、一年前の自民党圧勝で、すでに相当の絶望感と無力感に襲われていて、
それがずっと続いているがゆえに、これ以上絶望のしようがないのである。
ああ、これがあの帰結だよな、という諦念のような、
やっぱりね、という妙な納得感のようなものもある。

「壊憲」という言葉を誰かが使っていた。
大きなものが壊れていっている感覚が、確かにある。
でもそれもよく考えてみると、今に始まったことではなくて、
そもそも壊れるほどしっかりとしたものがあったのだろうか、という気すらしてくる。
同時に気づかされたことは、私の絶望は、実はもっとずっと前からだ、ということだ。
ゆえに徒労感だけは、この長年の積み重ねの分だけ大きいのである。

沖縄密約の記事で裁かれた西山太吉さんが、
Videonews.comのトークでこう言っていたという。
秘密保護法で知る権利が失われるというけれど、
ではこの国の国民は、これまでその知る権利を行使してきたのか、と。

秘密保護法については、中身もだけれど、今回のような決め方が通ってしまったこと、
かなりの反対の声があったにもかかわらず、
それらの批判・危惧・抵抗などものともせずに、
このような法律があっさりできてしまったことに、徒労感の大部分がある。
この国が民主国家であると、世界に向かって胸を張って言うことが、もはやできない。

たくさんの人が、廃案を求め、あるいは悪用の抑止のためにと、
声を上げている。
学者たちの声明、表現者たちの声明、海外メディアの記事、国際人権団体からの批判…。
ある弁護士は、適用第一号逮捕者のために、1000人の弁護団を用意すると語った。
国内外の批判や監視の目は、予想を上回る大きさかもしれない。
けれども、テキはきっとこう思っているに違いない。
どうせ少し時間がたてば、この国の国民は忘れてしまう。
そのうちオリンピックもあるし、と。

でも、そのテキとは誰だろう。

「国民がそう望んでいるから」
これは、河野太郎のブログで目に飛び込んできて言葉だ。
小泉さんが脱原発記者会見を行っている頃、ドイツを視察していた河野氏、
政治家に会うたびに「何故ドイツは脱原発にかじを切ることが出来たのか」と
質問していたのだという。
政治家の答えは皆同じであった。
「国民がそう望んでいるから」

私たちはこの言葉を、この国の政治家から聞くことができない。
(聞くことが出来るのは、「私の説明が足りなかった」というような言葉だけだ。)
この言葉をこの国の政治家から聞けるときが、果たして来るのか。
この言葉をあたりまえのこととして発する政治家を選ぶことが、
果たして私たちに出来るのか。

宮台真司は、この悪法とその決め方に見られるのは、
ハンナ・アーレントがナチス裁判でアイヒマンに喝破した「凡庸な悪」と同じだ、
と言う。
一番のテキとは、私たちの中にあるこの「凡庸さ」なのだと。

おりしも映画が公開されている。
『ハンナ・アーレント』
彼女の講演(講義)をまとめた『責任と判断』も図書館に予約してみた。

以下目についた記事など、まだちゃんと読んでないものも多いけれど。

「平和主義から遠ざかる」 日本初の国家安全保障戦略、海外の懸念とは | NewSphere(ニュースフィア)
秘密保全の法律がいかに濫用 されたか 現実を直視しよう(『Journalism』12月号より) – WEBRONZA+政治・国際 – WEBマガジン – 朝日新聞社(Astand)
奪われる怒りを愛国心で排外主義・レイシズムへ流し込む醜悪な連鎖-大日本帝国を取り戻す安倍政権 – Bloggers Today – 朝日新聞社(WEBRONZA)

Peace Philosophy Centre: ニューヨーク・タイムズ社説で安倍政権批判-「日本の危険な時代錯誤ぶり」 New York Times Editorial Criticizes Japan’s “Dangerous Anachronism”
(論壇時評)愛を強いる支配 ここは、DV国家なのか 作家・高橋源一郎:朝日新聞デジタル
特定秘密法廃止、民主が提案へ 法改正につなげる狙い :朝日新聞デジタル

2013/12/18 「秘密保護法は日本自ら批准した『国際人権条約』にも違反している」 ~岩上安身による藤田早苗氏(英エセックス大学人権センター講師)インタビュー | IWJ Independent Web Journal
世界の民主主義に明らかに逆行!日本の特定秘密保護法 | 星の金貨プロジェクト
「街場の憂国論」号外のためのまえがき (内田樹の研究室)
リベラル21 民主国家で最悪の秘密保護法

“燃え広がる抵抗 首相事急ぐ”/秘密保護法 ドイツ紙が論評
ノーベル賞作家ら 情報監視反対署名 プライバシー保護 新国連規約を(東京) | Finance GreenWatch
「安倍政権は帝国主義に戻るのか?」 英紙が懸念する理由とは | NewSphere(ニュースフィア)
日本の民主主義はどうして「順序が逆」なのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

秘密保護法は「今世紀最悪」 米有識者も批判:朝日新聞デジタル
特定秘密保護法案が通った今、われわれに何ができるか – ニュース・コメンタリー – ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局
日本のメディアは国家権力と闘ってきたのか? 特定秘密保護法案に反対する記者クラブの偽善:JBpress(日本ビジネスプレス)
「日本の特定秘密保護法案は透明性への脅威」-国連の独立人権専門家 | 国連広報センター

ここまで はてな! からコピペしてきて、
ブックマーク数があまりに多くて驚いた。とても載せきれない。
はてな! へのリンクを置いておこう。
★ブックマーク/秘密保護法(vaivie)

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