Bitcasa が5月20日でサービスを停止した。
無料プラン・ライトユーザーにはあまり影響はなかったのだが、
たまたま外付けHDDの不具合があり、
バックアップにオンラインストレージも検討することにした。
BitcasaからはタイミングよくIDriveへの乗換案内が届いていたので、
これも何かの縁だろうと(割引につられ)、
IDrive 1TB プランに申し込んでみた。
日本語では(ネット上にほとんど口コミは上がっておらず)使い方の解説もない。ほぼ同時に無料プラン50Gという容量で人気のMEGAにもアカウント作成。こちらはサイトも日本語化されているし(自動翻訳?でちょっと変だったりするけど)、使い方の解説記事も多そう。ということで、どちらかというとMEGAに厳選した必要なデータだけを置くことを優先的に考えていた。
IDrive
MEGA
IDrive
ところがIDrive、インストールしたアプリケーションを開くと、デフォルトでUser以下のデスクトップ、ドキュメント、ミュージック、ピクチャ、ビデオのフォルダがBackup元に選択されており、自動でバックアップが始まっていた。いいのか悪いのか。
どうしたものかとしばらく放置し、一日半ほどしてみたら、容量にして100Gほどのバックアップが終わっていた。ということで、そろそろと使い始めることになってしまった。仕方なくマニュアルを拾い読みしながら…。
もちろんバックアップ元は任意のフォルダを設定出来る。Change をクリックするとCドライブ以外にもUSB接続されたデバイスが全て選択可能となる。細かなスケジュール管理もできる。落ち着いたらバックアップ不要なフォルダをはずしたり、上記以外のバックアップが必要なデータを追加したりして見よう。
気になっていたのがSync(同期)である。IDriveでは同期用にバックアップと同量のスペースが別途提供される。計2TBというのは魅力だが、問題はこの同期が SugarSync や Bitcasa のようにフォルダごとに可能なのかどうか。つまり同期用の別フォルダに入れるという方式ではなく、ローカルのそのままの階層のフォルダに同期設定が出来るのか。
残念ながらこの機能は無かった。他の多くのサービスと同様、同期用の専用フォルダがつくられる。同期フォルダを作成するには、まず最初に ‘Activate Sync’をクリック。Users/ユーザー/IDrive-Sync というフォルダが作成されるので(場所や名前は変更可)、ここに同期したいフォルダをドラッグする。
と、Sync 右上に ’Selective Sync’ というメニューが出てくる。ここで同期フォルダのツリーから同期させたくないフォルダやファイルのチェックをはずすことにより、同期非同期を細かく管理できる。なるほど、これならざっくりと上位フォルダをIDrive-Syncに入れておいて、必要に応じてサブフォルダのチェックを入れたり外したりすればいい。
という解釈でいいのだろうか。さっそく仕事用他いくつかフォルダを同期させてみた。下位には同期不要なフォルダが山ほどあるので、Selective Sync でチェックをはずした。が、オンライン上で確認すると同期されたままだった。このあたりは自動更新されないのか? 手動更新はできるのか?? タスクバーの IDrive アイコン右クリックで Sync>Pause/Resume で同期を止めたり再開したりはできるようだけれど。
オンラインダッシュボードで不要なフォルダをデリートしてみる。トラッシュに入ったデータは30日間保存されるとのこと。ローカルのIDrive-Syncのフォルダが削除されないのはもちろんだけれど、同期済みの緑のチェックも消えない。
あとさきになったけれどサイトの概要を眺めた。セキュリティーについては、プライベート暗号キーを作成すればさらにプライバシーレベルが高くなる。これはiCloudやGoogle Drive では得られないものだ、とあった。が、どうやればいいのだろう…。マニュアルをチェック。
最初にアカウントをつくる時に設定する必要があったようだ。オプションでデフォルトかプライベートいずれかを選ぶ。
- Default key encryption
- Private key encryption (known only to you)
そういえば深く考えずにデフォルトを選んだのだった。デフォルトだと自分で暗号キーを覚える必要は無いが、プライベートキーを作ると管理は自己責任になる。
MEGA
MEGAのインストール後一番最初にやったことは、暗号親鍵(MEGA User Controlled Encryption)のプリントアウトだった。これがMEGAが他のクラウドと違う点だという。オンラインダッシュボードのメニューからたどれる’The Privacy Company’ にこのあたりの説明があり、フッターにはごていねいに、世界人権宣言の一節が引用されている。
何人も、自己の私事、家族、家庭若しくは通信に対して、ほしいままに干渉され、又は名誉及び信用に対して攻撃を受けることはない。人はすべて、このような干渉又は攻撃に対して法の保護を受ける権利を有する。
MEGA のオンラインダッシュボードはシンプルで解りやすい。新規にフォルダを作り、ここにバックアップしたいデータをドラッグする。IDriveの様に勝手にどんどんバックアップを始めてしまう、というようなおせっかいはしない。
同期にはMEGAsyncというデスクトップアプリケーションを入れろとどこかにあったので、インストールしてみた。同期用のフォルダMEGAsync がマイドキュメント内に生成された。
試しに適当なフォルダを放り込んでみようとして…。うっかりとサイズ1GほどのMy Web Site を入れてしまった(同期まで時間がかかりそうだったので、途中ではあったが元の位置に戻した)。
IDriveもそうだけれど、専用の同期フォルダに放り込まないと同期されないというのが、やはり使いにくい。たとえば WebMatrixの My Web Site を同期専用フォルダに移動すると、サイトパスが変わってしまってWebMatrixでWP作業が出来なくなってしまう。
主流は皆この方式なんだろうけれど、もしSugarSyncがもう少し割安感があれば、これがために確実に回帰するだろうと思う。が、250GBで月10ドル。
などと書きながら、任意のフォルダごとに同期設定できるサービスが他に一個ぐらいあってもいいじゃないかと検索してみたら、MEGAでそれができるという記述を見つけた。結果、できた!! 素晴らしいぞMEGA!!!
タスクトレイのMEGASync アイコンの設定 (歯車)から>同期>追加と進み、ローカルのフォルダとリモートのフォルダを同期設定する。
50GB無料で「Yahoo!ボックス」の代わりになりそうなオンラインストレージ「MEGA(メガ)」
これはYahoo!ボックスには有りませんでしたね。Yahoo!ボックスは同期フォルダは決まってしまっていましたから。
やはりMEGA(メガ)は神ストレージですね!
2013年以前の不名誉な経歴から心機一転出直したといういきさつからか、β版でがんばってるというところだろうか。上記紹介記事でも「頼むから神ストレージであってくれ!」とあるけれど、同感!
使いやすさ、転送速度、使い分け
MEGAは自分でクラウドに作成したフォルダと同期フォルダが同列に並び、バックアップと同期の区別がつきにくい。この点、ダッシュボード上もきっちり分けられているIDriveのほうが使い分けるにはすっきりとしている。
IDriveのスケジュールバックアップは楽であるが、差分だけで行われるのだろうか? で、転送速度はどうなのだろう?
このたび思い立って画像をFlickrに移している。FlickrUploaderが便利なのでそれで一気に(といっても二度に分けて)アップしているのだが、とにかく時間がかかる。また、日付ごとの振り分けが画像撮影日で行われないなど、あれれ?感もある。途中で手動に切り替えてみたが、今度は画像がダブって上がってしまうので、また自動で再開・継続中。
バックアップと同期をどう使い分けるか、あるいはIDriveとMEGAを併用するのかどうか、方針を決めなくちゃなあ…。
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