外付けHDDにアクセスできない! バックアップとオンラインストレージ

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先週末、いきなり外付けのハードディスクにアクセスできなくなった。
二年半ほど前、外付けBuffalo(500MB)がすでに4-5年たっていたので
Buffalo(2TB)に新調したのだが、これがいかれた。
古い方も同じく接続したままでいたのだが、なぜかこちらはいまだ健在である。
6-7年経過の外付けHDDよりも、三年経過のPC内蔵HDDよりも、
誰よりも若いHDDが最初にダウンしてしまうとは、まことに予想外であった。

症状と復元作業

症状としては、マイコンピューターには認識されるものの、使用量を示すバーは表示されず、アクセスすると「このHDDはフォーマットしないと使用できない、いますぐフォーマットするか」というように聞いてくる。フォーマットなんかしたらまっさら状態になってしまうわけで、うっかり「はい」を押してしまわないようにあわててポップアップを閉じる。

調べたらデータそのものは壊れていないようなので*、FinaldataをAmazonで購入し、復元作業を行った。最初一気にまるごとやろうとしたら一部しかダウンロードされないので、必要なものをチェックしながら(他のこともしながら)ダウンロード作業。三日かかった。

まずHDD内検索に時間がかかるので(容量が1TBほどもあるせいか)、とにかくPCの電源を落とさず、Finaldataも起動させっぱなしでやったのだが、動画や写真は復元させるのにまた時間がかかる。これは寝る前にそれぞれ指定して二晩。

なかにはファイル名が無効なので変更するが良いか?というような問い合わせもあって、はいと答えてあげないといけない。何はともあれほとんどは復元できたと思う。

*Finaldataは無料体験版でデータの検出が可能なので、購入前に復元可能性をチェックできる。

ショック(ダメージの予測と覚悟)が薄れぬうちに

仕事関連の記録や顧客データは外付けだけに保存していたのだが、これはメールのやりとりとメール添付書類が残っているので、何とかなる。

写真画像は、ある時からOLYMPUSをつなぐと自動でPCにアップされるように設定していたので、一部はPCと外付けの両方にある。古いものはCDと旧外付けHDDにあるし、Flickrにもそれなりにアップしてあるので、消えてしまうとしても一部である。

これ以外に必要な WindowsLiveWriter や会計データはPC上に、ネット関連はサーバー上にあるので、今回は問題ない。最悪の場合でも痛手はそれほど大きくはないはず、と自分に言い聞かせた。結果はほとんど損失はなかったのだが、最初はそれなりにショックだったし、全消失の覚悟もした。

今後も同じようなことや、あるいは更に大きなダメージもあり得るわけで、しっかりとしたバックアップ体制を整えておく必要性を痛感。この手のことは緊迫感がないといつかやろうと先延ばしになってしまう。最初のショックと覚悟が薄れぬうちに検討することにした。

現行ではデータは新外付けHDDとPC内に分散されている。これをどう重複保存していくか、方針を決めなければいけない。以前はDellの自動バックアップデータを外付けに保存するよう設定していたのだが、それも含めて。

今回調べていたら、外付けHDD二つにバックアップ、さらにオンラインストレージにもアップする、というように三重バックアップ体制を敷いている用心深い人もいた。データが命という仕事では当然なのかもしれない。この際なので私もオンライン(クラウド)ストレージも選択肢に入れることにした。

無料か有料か — オンラインストレージとアプリケーション

実はBitcasaから無料版が無くなると案内が来ていた。頻繁に5月20日までにデータをダウンロードしろ、と出る。他のサービスが割安で使えるというメールも届いた。が、オンラインストレージをバックアップ先として重視していなかったので、どこかヒトゴトであった。Bitcasa 最安プラン月10ドルの有料版移行はほぼ無いし、同期やアップしていたわずかなデータはPCにあるし、そのまま放置で問題ないだろうとぼんやり思っていた。

そんなところに今回のトラブル。真剣にオンラインストレージを検討するとなれば、有料プランも選択肢となる。このたび復元ソフトと新しいHDDで2万弱の出費が出たこともあり、月10ドルも射程距離に入ってきた。ところが無料版がなくなるだけと勝手に思い込んでいたため読み飛ばしていたメールには、「Bitcasa Drive 終了のお知らせ」とあり、Bitcasaは(無料版がなくなるだけでなく)サービスそのものを終了する、だから5月20日までにDownloadせよ、ということであった。なんと!

であるがゆえに次に届いたメールが、オルタナティブな提携ストレージ初年度割引、だったのだ。
曰く、IDriveの1TBが初年度80%Offだという。5月20日までの申し込みに限られるが、正規値段でも月5ドルと割安だ。ちなみに無料プランもある模様。5GB+5GB Sync space ということは合計10GBが無料ということらしい。
 IDrive / Plans & Pricing

他の選択肢としては…

Backblaze・・・HDDを丸ごとクラウドに自動バックアップしてくれるアプリケーション。ソースネクストかAmazonで買うのが良さそうだが、割安なパッケージ版では次年度の自動更新が出来ないようなので注意が必要。外付けHDDも自動でバックアップしてくれるというし、初年度が3000~4000円で翌年からは月5ドルである。

オンラインストレージでは…

B2 Cloud Storage・・・上記Backblazeのオンラインストレージ、10Gまで無料

MEGA・・・50Gまで無料–とりあえずアカウントを作ってみた

写真以外の必要なファイルだけをバックアップするということであれば、50Gで足りそうな気もする。セキュリティーも悪くない。

IDrive・・・5+5Gまで無料、1TBが月5ドル(初年度割引有り)

Bitcasa利用者は初年度11.9ドルとかなりの割引率。魅力は+契約容量と同量のSync spaceが付いてくること。英語のみの解説でまだきちんと読んでいないけれど、Bitcasaのように同期させられるのなら良さげである。

他にもいろいろありそうだけれど、あまり選択肢を増やしたくないので、このあたりから検討しようと思う。最初はFlickr+MEGA無料で行こうかと思ったけれど、IDrive8割引きにひっかかりそうな気配が濃厚である。

問題は、こうやってお得につられると、無料プラン廃止やサービス停止の罠にまたハマる可能性がある、ということである。それだけ競争と動きの激しい世界で、この間サービスを停止したオンラインストレージはかなりの数に上がるはずだ。

それなら手堅く大手を利用すればいいのだろうが、GoogleやMSやAmazonは利用する気にならない(無料枠は旅行時などに利用しているが)。割高ということもあるけれど、プライバシーポリシーとデータの独立性の問題があるからである。データの一極集中も気になる。Bitcasaのサーバー管理者すらデータを見られないといううたい文句は(信ずるならば)魅力があった。

いずれにしろ、技術やサービス内容の変遷はある。大手であってもある程度のスパンで利用の見直しを考えるべきだろう。預けっぱなしで一生安心、はあり得ないということだ。この点を考えると、データは複数のサービスに(重要なものは重複しつつ)分散させるのが良いような気がする。

そもそもクラウドに個人データを上げることそのものに抵抗がある。これまでFlickrプロに契約しながら全ての写真をアップする気になれなかったのは、うっかりプライバシー設定を間違えると、見られたくないものまで公開されてしまうからだった。

それでも、データ喪失で一番心寂しく取り返しがつかないのは写真である(私の場合、ブログデータや書いたものがそれに準ずる)。それでこの度一大決心をしてFlickrに写真データを全てあげることにした。プライバシーとセキュリティー観点からアップしたものは再度検証することにして。

暫定的方針 5/20

昨夜 IDrive を80%OFFで申し込んだ。MEGA無料版と両方を試してみるつもりでいる。どちらか一つに絞るというよりも、一部データは両方に置くとか、データによって保存場所を分けるとか。

とりあえずのざっくりとした方針

  • 写真・動画・・・一部PC(OLYMPUS自動保存)+外付けHDD+Flickr
  • 動きのない過去データで重要なもの・・・外付けHDD+MEGA
    (IDriveは1年後に有料版を更新するか未定なため。また利用者数や評価も未定なら、利用しやすさもまだよくわからないので)
  • 重要でないが念のために取っておきたいもの・・・外付けHDD+
    • 容量がそれほどない場合はMEGA
    • ある程度あるようであればIDrive
  • PC/マイドキュメント他アクチュアルなフォルダは(可能なら)IDriveに同期させる
  • Dellバックアップファイルは外付けHDDに保存+IDrive同期
  • MEGAsyncは複数端末でのアクセス用とする

しかしIDrive、使い方や評価が全くと言っていいほど検索に出てこない。大丈夫かな。仕方なく公式サイトのマニュアルを開いた。チュートリアルビデオもあるけれど、いずこも英語だしなあ…、ハードル高いかも。

今回あらためて思ったのは、クラウド上に置いたデジタルデータを所有者がどのように管理できるのか、ということである。デジタルデータには、一瞬で消えてしまうはかなさと、果てしなくコピーされ、拡散していく制御不能性の二面がある。これをどう考えるか。つまり、本当に重要なものについては、重要だからクラウドに置く、というのと、重要だからクラウドには置かない、という両方があり得ると思う。

もう一つは、各データの重要性を都度選別する必要性である。PCには膨大なゴミデータが溜まっている。技術的コスト的にはPCのHDDを丸ごとクラウドにバックアップできるようにはなったけれど、それでいいんだろうか。選別する手間ひまとの兼ね合いもあるけれど、このたびのことで、本当に必要なデータは実はそれほど多くない、ということも分かったのである。

 

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