追記 8/16
この曲を知ったのは韓国ドラマ「ホテリアー」で。
とても印象的なシーンがあって、
この曲が見事にハマっていた。
それまで興味のなかったスティングのベスト盤を聴いた。
どの曲も良かった。
なかでもこの曲は秀逸で、ポルトガル語バージョンも気に入った。
リズムの心地よさ。
イントロや間奏のギターソロの美しさ。
歌詞を読んでまたうなった。
この曲は中米ニカラグアのテロ事件をきっかけに書かれた。
もう四半世紀も前のことだ。
スティングはこの曲に寄せて、アルバムでこんなふうに言っている。
現在の状況の下では「民主的自由のためにたたかう人」とドラッグに手を染めたノンポリのゴロツキ、また、平和部隊のボランティアとマルクス革命論者との見分けが、ますますつきにくくなっている。
アメリカ人エンジニア、ベン・リンダーは、このため誤解されて、1987年、コントラに殺された。
ベン・リンダーは、今でいうNGO活動でアメリカからニカラグアに入っていた。彼を殺したコントラとは、アメリカ傀儡の独裁政権に対して、二度の内戦を経て成立した民主政権を内部から倒すために、アメリカが育てた武装勢力である。今振り返ってみれば、ベン・リンダーの死は、他国の紛争に介入するアメリカ(やヨーロッパやアラブの国)の愚かさの象徴のようにも見える。
今に至っても、シリアやイラクに、彼らは武器(や資金)を提供し続けている。かつてニカラグアやアフガニスタンにしたように。その武器はきっと、いつか彼らに向けられる(いや、すでにもう向けられている)。ベン・アリーが「誤解されて」殺されたように。
暴力からは何も生まれないとスティングは歌うけれど、暴力から唯一生まれるものがある。暴力だ。そこに武器がある限り、暴力は常に「誤解された」殺戮を繰り返すのだ。
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