モロッコから無事帰国

無事帰国はしたけれど、帰国二日目で体調を崩す。
風邪、だと思う。
帰国便で拾ってきたかと一瞬思ったけれど、
でもそれならこんなに早く発症はしない はず。

い ずれにしろあのハードさでは、免疫力もギリギリ帰国まで持った、というのに近い。去年のエジプトもそうだったけれ ど、毎回体力の無さが情けない。 今回、ハードは承知の上。わがままを言った分さらにハードさが増していたわけで、でも承知しているからそれでハードさが軽減されるわけでなし、やはりハー ドだなあと日々思いながら旅をし、帰ってきてからもハードだったなあと、体で反芻もしているわけだ。

何がハードと言って、エミレーツの2 フライトがいずれもフライト時間が長いこと。ヨーロッパに行ってそのまま帰ってくるようなもので、つまりいつもの直行便ヨーロッパの二倍の時間がかかると いうこと。これは予想以上にきつかった。往路は成田ードバイがすいていて、座席4席を占有して寝て行けたのに、それで もかなりきつかった(そのあとフェズまで車で4時間が控えていたし)。

それが復路は、カサブランカードバイ、ドバイー成田ともほぼ満席状 態。腰が痛くな り、無事に成田までもつのだろうかと不安になるくらいだった。いや、成田に着いたあと、成田エクスプレスと新幹線を乗り継いで帰れるのか。もしや成田で力 尽きそうになったら、ホテルにでも泊まった方がいいのではないか、と真剣に考えた。しかし隣の座席の79歳のダンディーは、同じカサブランカからの乗り継 ぎに全く平気のご様子。ということは、私がただのへたれである、ということではある。

と、風邪と言いながらこんなことを書いているのは時 差ぼけのせい。帰国後二日というもの、睡眠だけは死ぬほどとっているので眠くはないのだ。ただ頭が痛重い。複雑なこと、気を使うことはダメだけれど、ダラ ダラ書くことはできる。 モロッコは面白い国であった。多様な民族、風土・気候を持つ。

ということは多様な風俗や風物、文化に富んでいると いうことだ。先住の民ベルベルが今に続き、フェニキアやローマといった古代地中海の民が訪れ、アラブの国となり、戦い、交わり、そのはての共存を果たして きた。 自分たちには王様がいる、と、エジプトとシリアの混乱と紛争の話から、ドライバーが、モロッコの政治的安定の理由を導きだして言った。これだけ異なった 人々も、王様の元ではひとつになれるのだ、と。

様々な色彩に溢れた風景の中を猛スピードで移動しながら、アトラスの北と南と、さらに山中の 人々の装いの明 らかな違いを眺めながら聞くと、彼の言葉には頷けるものがあった。 マラケシュには新旧二つの王宮があった。どの街に行っても、王宮のない街はなかった。王様は一体いくつの宮殿を持っているのかと聞いてみたが、大きな街に は大抵ある、としかドライバーも知らない。

王にどれだけの資産があるのか、どれだけの富が王に集中しているのか、彼には興味もないし、不 満もないようで あった。もしこれが選挙で選ばれた大統領だったら、同じように国民はその富に無頓着でいるだろうかと、私はぼんやりと考えた。第二次世界大戦ののち、欧米 の占領から独立したアラブの国の中で、王政という統治システムをとった国が比較的安定しているように見えるのは、偶然だろうか。

エジプト の後で訪れてみれば、モロッコは穏やかな国であった。あの苛烈さがモロッコにはない。街にはゴミがなく、運転の荒っぽさでは負けないものの、通りのクラク ションは比べ物にならないくらい静かだった。砂漠を目の前にするホテルにはエアコンがあり、シャワーもあった。ホテルの従業員はみな太鼓叩きで、 夕食後何曲か演奏してくれた。

出発の前日に届いたiPadは、メールチェック以外あまり使いこなせなかった。帰国後、WordPressに 投稿するアプリを二つインストール。行く前に 入れていたらこれでメモをとれたのに。もっとも、メモする時間も体力もすぐに尽きてしまったから、同じことだったかもしれない。

これは Postsという無料アプリ。複数のブログを管理できるし、ローカルに保存もできるし、なかなかよさそう。 と、投稿テストを兼ねて。 Posts からだとエラーになり、投稿できず。 階層化されているタクソノミーで不明瞭なキーワードが使われています。代わりにキーワードIDを使ってください。 と言われても何のことやら。 仕方なく、コピペしてWordPressアプリから投稿してみる。 こっちだとアイキャッチ画像が入れられるので、それも試してみよう。

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