個人的には、こういう記念日化は嫌いだ。
記念日にして、この日だけをイベントにすることに、
アリバイ証明的ないやらしさを感じるから。
でも、この動画を送ってくれた友人の気持ちはわかる。
私も、つい最近も、10何回目かの洪水の夢を見たばかりだから。
峠を越えた。
目の前に開けた光景に感嘆の声を漏らす。
右手に広がる、豊かに水をたたえた棚田。
一粒、大粒の雨粒が落ちて、スローモーションで跳ねを散らす。
そういえば、色彩が一切無い。
田も、山も、空も、水も、みな泥の色をしている。
その一粒の雨粒の大きさに驚く。
熱帯の川に浮かぶ、子供が乗れる蓮の葉のよう。
いきなり田から水があふれ出す。
道を左に逃げる。
道路を水が追いかけてくる。
アパートに外階段がついているのを見つけ、階段を上に逃げる。
私の前に、中年の男性が階段を上っている。
後ろには、老人が一人。
骨組みだけとなったアパートの屋上に抜けた。
男性はそこからさらに、隣の建物のテラスに逃げ移ろうとしている。
私も続くことが出来るのだろうか…。
と、中年男性が足を滑らせ、屋上の梁の間に落ちてしまう。
ふたつの手の甲、ぶらさがる男性。
助けの手を差し伸べようとする私。
私の腰をささえる老人…。
コメント