iPhone4S & iPad mini にプリペイドSIMを入れてみた in イタリア

モロッコでは空港到着ゲート横のショップで、
あっというまに購入から設定・ネット接続までが完了したプリペイドSIM、
イタリアではどうだったかというと、結構な苦労があった。
(iPhone4sはSIMロック解除アダプターを利用)

今回の到着空港は成田直行便のヴェネツィア。
同行者もいることから一刻も早くホテルに着きたかったこと、
及び、空港でSIMが買えるとの情報がなかったこと、加えて、
あってもショップを探したり、その後の手順で時間がかかったらアウトなので、
翌日の朝一でトライすることにした。

が、滞在地は、ヴェネツィアといっても初めて足を踏み入れるキオッジャ。
午前中皆にはフリー散策をしてもらい、昼食のレストランで落ち合うことに。
キオッジャの旧市街は、
広いメイン通り及びその周辺だけと言ってもよいくらいなので、
SIMもすぐに買えるだろうと思っていた。
甘かった。

ホテルのレセプションはTIMだかvodafonだか、確かにショップはある、と言う。
大通り沿いだが、今日は市がたっているので見つけにくいかも、と。

道行く人に尋ねればまた別の通りを指す。
も、見当たらず。

イタリアで道を尋ねるときは少なくとも三人には当たったほうがいい。
こういう店は年寄りではなく若者に尋ねるべきだったと反省し、
やっと大通りの露店のテントの陰のTIMにたどり着いた。

といっても狭い街、短い通りのキオッジャだから、
ここまではたいしたことはないし、織り込み済みでもあった。
一人の店員に数人の客が皆延々と自分の希望やら何やらをしゃべり続け、
あとに並ぶ客はじっと順番を待つの図も、
もちろんイタリアでは覚悟していたことであった。

順番が来て、プリペイドSIMプランをキャンペーンの中から選ぶ。
一週間や10日リミットはなく、一ヶ月が最低だという。
データ容量の上限や電話時間その他、プランは数種類あり。
大体私は1ギガがどれほどの情報量なのかがよくわかっていない。
店員シニョーラの勧めに従って適当に選んだら結構な値段になってしまった。

といっても、iPhone は最低の月2GBで10ユーロ、
通話も最低の月400分で9ユーロを組み合わせ=計19ユーロで、
これが選べる中の最低料金ではあった
(初めてのTIMというもっとライトなプランは、
データ+通話で月15ユーロだったけれど)。

iPad は、少し気張って月5GBの20ユーロにしてみた
(結果的には最低額の2GB、10ユーロで充分だったかも)。

これだけで済むのかと思ったら、
モロッコと違ってイタリアの場合、登録料3ユーロと、
SIMカード代10ユーロがそれぞれにかかる。
店員シニョーラは、登録代3ユーロは最初に説明してくれたが、
SIMカード代は別途とは、ひと言の説明もなし。
レシートにある10ユーロ×2は何なの? と訊いて判明したのが悔しかった。
事前に説明があってもなくても選択肢は同じとはいえ。

問題は、慣れた手つきで入れてくれたSIMで、
ちゃんとデータ通信ができるかどうか。
モロッコの店員おにいさんは、
Yahoo.jpにつなげるまでをさらさらとやってくれたが、
イタリアでも同じに行くかどうか、実は心配していた。

日本でHellsimを入れた際はAPN設定が必要で、
PCでプロファイルを作成し、iTunes にiPhoneを繋いで設定した。
モロッコでは店員お兄さんがいとも簡単にやってくれたこともあり、
なんとかなるだろう、なってくれと願っていた。
が、イタリア店員シニョーラは、ひそかに怖れていた姿そのままに、
自分の役割は完遂した、あとは自分でやれと、実にそっけない。

案の定、TIMはAPNを自分で入れる必要があり、
iPadはすぐに設定できてネット接続OKとなったものの、
iPhoneがわからない。

わかっていたのは、あとでホテルでやるなどと引き下がってはいけない、
ということだけ。
一日の終わり、疲労困憊の夜のホテルで、
貴重な睡眠時間を削るわけにはいかないのだ。

繋がるまでここでやらせてねとカウンターの端に陣取り、
iPadでAPN設定を検索する。

結果、WiFiでiPhoneをネットにつなげることが出来れば、
Gevey APN というアプリをインストールして、
プロファイルを簡単に設定できることがわかった。

店員シニョーラにWiFi接続をお願いすると、仕方ないなあと、
いかにも気の進まない声で自分の(店の)IDとPWを教えてくれた。

これでAPN設定は出来た。
が、つながらない。
以前のHellosimのプロファイルを削除しろと出る。
これまたどうやって削除したらいいのかがわからない。
またまたiPadで検索。

で、Hellosimのプロファイルをなんとか削除でき、
無事データ通信もできるようになった。
と一気に緊張が解けたせいか、どうやったのかの記憶がない。
たぶん、>設定 >一般 >プロファイル で、
Hellosimプロファイルを削除したんだと思うけれど。

時計を見たら昼食待ち合わせに5分が過ぎていた。
徒歩数分の店に駆けつけて事情を話す。
プロファイルもAPNも何それ?の人たちは、
気の毒がってはくれるものの、私の話しに耳さえ傾けてくれない。
iPhone利用者だっているのにさ。
それでも、ムール貝に冷えた白ワインを最高に美味しくいただけて、
よかったよかったではありました。

 

★Gevy というのはiPhoneのアンロックSIMアダプターだが、
Gevy利用者でなくてもプロファイル設定アプリを利用できる。
以下にアクセスしてAPN情報を入力し、Submit をクリックし、
アプリをインストールするだけ。
http://www.gevey.com/apn/

ちなみにTIMのAPNは、
iPad:ibox.tim.it
iPhone:wap.tim.it

★帰国後に調べたら、GevyではMMSの設定は出来ない、と記事にあった。

★無料アプリ「APN设置工具(APN Config)」をあらかじめ入れておけば、
WiFi環境も必要ないので便利、ともある。
これはいいかも。

iPhoneのAPN設定が「APN设置工具(APN設定ツール)」にて可能に

 

さて、苦労の末に無事データ通信も可能となったiPhoneとiPadだが、
イタリアでどれだけ役にたったのか。

結果から言えば、どちらも役にはたった。
iPhoneはGoogleの地図が予想以上に便利で、
ヴェネツィアの迷路の奥のみつけにくいレストランに行くのも、
あらかじめ(PCで)Googleマップにチェック&保存しておけば、
現在地から簡単にたとることが出来て、実にありがたかった。
電話も、イタリア内は無料、海外は一分20セントと格安だった。
iPadは最初のショップでの検索で大いに力を発揮してくれたし、
ホテルからアリタリア復路のWebチェックインも出来た。

ただ、今回はたいていのホテルで、
部屋からも無料WiFiにしっかりと接続できた。
二年前には、確かどのホテルでもロビーは無料、部屋は有料だったし、
有料の部屋でもうまくつながらなかった記憶がある。
だからこそiPadは気張って5GB20ユーロプランにしたのだった。
この二年でイタリアのWiFi事情が進歩したしたのか、
それとも前回のサルデーニャがまだそういう地域だったのか。

それでも、ホテルのWiFi環境を日本のように全面信頼できないイタリアでは、
常にネットにつながるというだけで心安らかなのは確かだ。

とはいえ、WebチェックインはiPhoneでも出来ないことではないし、
iPadは無料WiFiで頑張るという手もあった。
思ったのは、デザリングが可能でかつSIMフリーのiPhoneであれば、
iPadにSIMはいらないかも、ということ。
そのためには、何はともあれ最初の段階(ショップ)で、
iPhoneをAPN設定が可能な状態にしておかないといけないけれど。

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