増加する難民、イタリアへ海を渡る人の数も

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地中海は春から秋が航海に適した季節だ。
難民を生み出す元となるシリアの内戦状態が、
解決どころかまったく解決の先が見えない状態で、
さらにイラクの紛争も拡大してしまった。
きっと海を渡る人たちも増えているだろう。
なのに、報道が少ない。
海難事故などニュース性がない限り出てこないからだろう。
事故のニュースが出てきてようやく、その背景をうかがうことが出来る。

 icon-caret-square-o-right 密航船から約30人の遺体、イタリア当局が発見 (AFP 6/30)

イタリア・シチリア(Sicily)島と北アフリカの間で当局が停止させた密航船から、約30人の遺体が発見された。伊メディアが30日、同国海軍と沿岸警備隊の情報として報じた。

当局の救助隊が乗り込んだ際、漁船には妊婦2人を含む約590人の難民が乗っていた。亡くなった人の死因は窒息とみられる。

イタリアに達する難民の数は、これまでの年間最多数に、半年間で達してしまった。

 icon-caret-square-o-right 難民、伊へ続々6万人 中東・アフリカから、上半期 (朝日新聞 7/4)

イタリア警備当局は2日、シチリア島近海で発見された船から45人の遺体を回収したと発表した。小さな船に詰め込まれたことによる窒息死や水死とみられる。死者を含め約600人が乗っていた。この船を含め、海軍は6月28、29両日だけで5千人以上の難民を救助した。イタリア内務省によると、今年上半期だけで6万1585人が救助されたり漂着したりした。「アラブの春」で難民が多数発生した2011年の約6万3千人にすでに匹敵。内務省は今年いっぱいで10万人を超えるとみている。

 

6月20日は世界難民の日だという。
2014年この日の国連発表では、昨年より600万人増え、5120万人。
第二次世界大戦後初めて5000万人を超えた。

避難民の増加の最大の要因は長期化するシリア内戦。2011年3月の紛争開始以降、国外に脱出した難民の数は250万人に上り、国内避難民は650万人に上った。また中央アフリカと南スーダンの危機により新たな避難民の波が生じている。(AFP 6/20)

 

シリア難民の数は6月16日時点で287万人という数字もある。
難民キャンプの現状報告。
国境を超えるまでの困難、そしてキャンプでの困難。
支援の不足、医療の不足、子供たちの教育の不足、トラウマ・・・

 icon-caret-square-o-right 悪化するシリア情勢に難民たちはいま(SYNODOS 7/7)

UNHCRによれば、避難先はレバノンの約110万人[*11]が最も多く、次いで、トルコが77万人、ヨルダンが60万人、イラクが22万人、そしてエ ジプト13万7000人となっている(2014年6月8~10日現在)。これらの人数はあくまでUNHCRの難民登録をしている人々の数であり、難民登録 を待つ人々は地域全体で6万6000人いる。

シリアに逃れてきたパレスチナ難民が、
シリアからヨルダンやレバノンに逃れていく二重難民となる。

シリアから逃げてきたパレスチナ難民は基本的には、ヨルダン国内に入国することをヨルダン政府に認められていない[*14]。彼らのほとんど、特にヨルダ ンもしくはシリアの国籍を持っていないパレスチナ難民はヨルダン北部ラムサにあるドミトリー式の住宅が供えられたサイバーシティという場所に収容され、自 由に出入りをするは許可されない。そのため、ヨルダン政府との協定のもとでシリア難民支援を行っているUNHCRの支援を受けることができない。

 

イスラエルとパレスチナが報復の連鎖に陥ろうとしている。
殺されたイスラエルの三人の少年の報復として、
民間人もパレスチナ人を攻撃すべきと扇動するFBが、瞬く間に支持を集めた。
イスラエル政府は火消しに動いたけれど、まっさきに首相が報復を宣言し、
ただちにイスラエル軍がガザを報復空爆しているのだから、
説得力はまるでないと思う。

パレスチナ人の少年が私刑として生きたまま焼き殺され、
アメリカ国籍を持つ被害者のいとこも暴行を受けた。
これに対しては、アメリカ国籍保持者だからだろう、
イスラエルは犯人を検挙した。
やっていることと言っていることに全く整合性がないだけでなく、
やっていること自体のあれとこれに整合性がない。
それ以前に、そんなことしている場合か、というのが、
中東のあの地域の情勢なのに。

7/9日。
夕刊ではハマスがイスラエルをロケット砲で攻撃の記事を読み、
翌日の朝刊ではイスラエルの空爆の記事を読む。
ネット上には、イスラエルが地上部隊投入の準備をしているとの報あり。
いったいいつまでこんなことを続けるのだろう。
エジプトが両者の和解仲介に動いている、との見方もあれど。

以下の関連記事もご参照ください。

  アーカイブ:移民・難民問題

 

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