オウムについて⑤-2 『A』という視点 — A2, A3

オウムについて⑤-2 『A』という視点 — A2, A3

  森達也は『A』の続編を打診されても、「オウムに関しての表現は『A』で完結している」と応じないできた。興行成績の不振(それだって自主制作ドキュメンタリーとしては立派な数字だったのだが)に、世間が『A』を黙殺したとも感じていた。だが、何 …続きを読む

オウムについて⑤-1 『A』という視点 — A

オウムについて⑤-1 『A』という視点 — A

オウムについて考える時に、この人の視点をはずすわけにはいかない。地下鉄サリン事件後、教団に残る信者に密着したドキュメンタリー『A』『A2』を撮り、書籍化し、『A3』ではノンフィクションとして麻原彰晃の裁判を追った森達也である。その視点とは『A』撮 …続きを読む

オウムについて④ 死を善と呼び、美化するとき

オウムについて④ 死を善と呼び、美化するとき

村上春樹はオウム真理教を<正体不明の脅威=ブラック・ボックス>と言う。<ブラック・ボックス>を開いてみようとした村上の試みはいまだ道半ばで、この後は彼の本業での作業になるのだろう。道半ばは私たちにとっても同じで、事件が風化に流れる長い時間の底で、 …続きを読む