特定秘密保護法案、みんなの党は修正案で合意だって ?
第三者機関を設けるべきという主張が、首相がその役を担う、で通ったからとのこと。
首相が公正な第三者機関だと言われて、誰が納得するんだろう。
周囲からは「あきれた!」という声しか聞こえてこない。
この法案に関しては、拡大解釈による非民主的な適用以前に、
まず、このような内容の法案が出てくるという点、
そして、批判や非難、危惧や警鐘、9万のパブコメ(うち77%が反対)も無視して、
ごりごりと採決されてしまうだろうそのことが、
この国がすでに民主国家ではないことを証している。
そして、目指すところはさらなる非民主的国家だということ。
原発の汚染水問題、廃炉と廃棄物の問題、TPP、
そして多くの人が指摘する戦争への道、
いずれにおいても国民の利益は、より開かれた、より透明な、
民主度の高い社会でしか得られない。
国会の福島瑞穂 vs 森まさこの質疑答弁を見た(専門用語がわからない…)。
が、森法案担当大臣、まことに歯切れが悪く、言葉にも声にも力がない。
おそらく彼女自身も、自分の言葉を信じていないのだろう。
批判や非難、危惧や警鐘は国内からだけでなく、
安倍首相が法案を持ってすり寄っているアメリカからも上がっている。
再度、ニューヨークタイムズ社説の指摘をめぐって。
社説は、最後に「特定秘密保護法(案)」が国内的には市民の自由・諸権利(civil liberties)を害し、対外的には東アジア諸国にこれまで以上に疑念を呼び起こしかねないと批判している。
アメリカ・オバマ政権は、安倍政権が歴史見直し問題ですでに東アジア諸国との関係を悪化させたのを批判しており、この法案でもアメリカの国益に影響を及ぼしかねないと疑念の目で見ているのは確かだろう。
NYタイムズが「特定秘密保護法は反自由主義的で下品な法」と批判(大貫 康雄)
内田樹は、
(東アジア諸国は)日本のような豊かで安全な国でさえ、治安のために強権的な言論統制が必要なのであるから、治安の悪いわが国においておや、という自国の強権的統治を正当化する根拠として活用することができる。
つまり、まことに気鬱なことであるが、日本の民主化度を「東アジアの他の国レベルまで下げる」こと世界的に歓迎されこそすれ、外交的緊張を高める可能性はないのである。
と書いていたけれど、たとえ民主化度の低い国であっても、
やはりこの法の他国に対して持つ意図については疑念があるだろう。
最後に、上野千鶴子のツイート。
民主主義の基本は情報公開。1999年に情報公開法をつくったときに、しまった、と思った政治家たちもいたに違いない。今になって特定秘密保護法案をつくろうというのは情報公開法を骨抜きにしようというものだ。
骨抜きにされるのは憲法も…。
ねじれ国会を解消し、安定多数を確保した現政権。介護保険から要支援をはずし、特定秘密保護法をごりおしし、日銀総裁と内閣法制局長官の首をすげかえ、NHKの経営委員に札付きの保守をつっこみ…やりたい放題だ。これがキミたちののぞんでいた政治なの?と自民党に投票した有権者に聞いてみたい。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) 2013, 11月 18
私も同じことを聞いてみたい。
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